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タグ:ナターリア・オシポワ ( 10 ) タグの人気記事

オシポワ復活! → プリンシパル対決(ロイヤルバレエ・ジゼル)

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 久しぶりにバレエの記事です。
 ロイヤルバレエでは現在ジゼルの公演期間の真っ只中。キャストを変えながら連日のように舞台が続いており、特に今シーズンは高田茜さんのジゼル役デビューなど、ファンとしては見逃せない公演も並んでいます。
 そんな中で行ってきたのがオシポワの会。今シーズン、オシポワはジゼルで3回キャストされていましたが、直前になって怪我のため降板が発表され、3回のうち2回は代役(サラ・ラムとマリアネラ・ヌニェス)での公演となりました。
 そして昨日が3回目の日。果たして本当に踊るのか、と周囲のバレエファンにも疑心暗鬼になりながら会場に向かった人が多かったようですが、幕が開けばそこにはオシポワ。相変わらずのアクセル全開で、圧巻の踊り。やっぱり上手いわ〜。
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 この日の公演でもうひとつの目玉が、ウィリの女王ミルタを踊ったマリアネラ・ヌニェス。勢いだけでは踊れないこの役は、本当に難しいのでしょう。普段は誰が踊ってもあまり冴えた踊りを見ることのないミルタですが、ヌニェスが踊ると途轍もなく雄弁。彼女が踊るのを観て、初めてこの役の面白さを知ることができました。
 ヌニェスがあまりに凄いので、第二幕(後半の幕)は彼女に持っていかれてしまったかなあと思ったのですが、そこはオシポワ、出番がやってくると再び冴え切った踊りで、観客の視線を一気に惹き付けます。ヌニェスとオシポワ、いまのロイヤルバレエを引っ張る両プリンシパルが正面切って対決する、とんでもなくすごい舞台でした。
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 あまりの濃密さにすっかり呑まれてしまった昨夜の舞台。 いやー、すごかった。






* * *

(お知らせ)

私の著書のミャンマー旅行記です。


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射場博之(文・写真) 
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* * *



 これまでの写真のうちのお気に入りをFlickrに載せています。
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by londonphoto | 2016-03-31 07:56 | バレエ | Comments(4)

オシポワの白鳥(2015年2月)

 ロイヤルバレエではしばらく前から白鳥の湖が始まっています。今シーズン最初に観に行くのはゼナイダ・ヤノウスキーの回のはずだったのですが、何とも残念なことに怪我で降板。そしてその代役は、驚いたことにオシポワでした。これまで、オシポワが怪我で降板というのは何度もありましたが、代役でオシポワが入るのは、ロイヤルバレエでは今回が初めてのはず。
 で、そのハプニングが起きたのが実は二週間ほど前。先日また白鳥の湖を観に行ったのですが、それは最初からオシポワがキャストされていた回。ということで、今シーズン観た二度の白鳥の湖の舞台が、両方ともオシポワという贅沢なことになってしまいました。(でもヤノウスキーも観たかった・・・)

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 オシポワがロイヤルバレエで白鳥の湖を踊るのは2012年以来で、そのときは直前に退団したタマラ・ロホの穴を埋めるゲストとして出演でしたが、その公演では彼女の明快で切れのある動きの凄さの一方で、心理描写やストーリーテリングの面がかなりすっぽりと抜け落ちたような印象もありました。
 その後しばらくして彼女がロイヤルバレエに入団。それからの彼女は、アシュトンの「田園の出来事」やマクミランの「マノン」など、一見彼女には向いてないと思われるほど、心理描写が本質的に重要な役を次々と演じてきました。今回の舞台は、彼女がそうやって取り組んできたことが少しずつ形として現れてきていることを感じさせるもので、オデット役のときの繊細な心理表現が、(彼女らしい妖しい色気を漂わせつつも)以前よりずっとはっきりと現れてきたように思います。

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 ちなみに前回の公演のときの写真を改めて見返してみたのですが、カーテンコールでの彼女の表情が全然違っていてびっくり。前回は怖いものなしという感じで自信満々の笑顔でしたが、最近のオシポワはこんな表情を見せることはありません。ロシアとは異なるバレエの伝統を持つロンドンで、彼女は大変な重圧と闘いながら何かを探りつつ、舞台に立ち続けているのだと思います。
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 この日は高田茜さん、金子扶生さん、平野亮一さんらに混じって、コールドで佐々木万璃子さんが踊っていました。彼女も他の先輩たちに続いて、どんどん上にあがってきてほしいものです。
 写真は、すみません、足元が切れてしまいました・・・
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by londonphoto | 2015-02-24 06:58 | バレエ | Comments(2)

オシポワのオネーギン(2015年1月)

 ロイヤルバレエではクランコ振付のオネーギンが始まりました。昨夜はオシポワとゴールディングの回。第一幕で、タチアナが夢の中でオネーギンと踊るパドドゥは圧巻でした。ただし第三幕の最後のシーンは、踊りは見事ながら、踊りのない演技の部分で物語の流れが薄くなり、途切れてしまうのが少し物足りない気もしました。こういうところは、ヌニェスで見ると圧倒的に上手くて、しばらく立ち直れないくらいに心に突き刺さってきます。
 とはいえ、優れた演出の舞台でオシポワを観るのは至福のひとときであることは間違いありません。繰り返しになりますが、闇の中に閃く炎のような第一幕のパドドゥ、他の人では絶対に見られない圧倒的な輝きがありました。

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by londonphoto | 2015-01-31 19:10 | バレエ | Comments(0)

今年最後のバレエでアクシデント/ドン・キホーテ

 今年観に行く最後のバレエ公演はロイヤルバレエのドン・キホーテ。主役のキトリはオシポワで、もうこれ以上はないというキャスト。さあ楽しむぞ、と意気込んでロイヤルオペラハウスへ向かいました。
 幕が開いて出てきたオシポワ、もう役を作るとか何とかそんなことは抜きにして、素のままの自分で踊る踊る。跳んでも回ってもオシポワ節全開! これだけ吹っ切れていれば観る方も爽快で、理屈抜きで楽しんでいたのですが、一幕の途中でなんとオシポワが転倒。幕の最後まではそのまま踊り切りましたが、二幕の前のインターバルでマイクを持ったケヴィン・オヘア監督が出てきて、オシポワは転倒による怪我でこれ以上の演技の続行は不可能とのアナウンス。がーん。
 結局一時間ほどに伸びてしまった休憩時間を挟み、高田茜さんを急遽代役に立てて舞台は続行。茜さん、実はこの日の昼間の公演でキトリを踊っていたので、昼夜二公演で主役を張ることに。タフです。

 幕が上がって、出てきた茜さんを客席からの拍手がお出迎え。彼女も「代役」に留まらず、チャーミングなキトリを見事に演じ切って、楽しい舞台をしっかり完結してくれました。
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 この日の公演で嬉しかったのは、本当に長く怪我で舞台を離れていた金子扶生さんが久々に舞台に戻ってきたこと。彼女が怪我をしたのが、ちょうど一年ほど前の同じドン・キホーテの舞台。彼女の優雅で魅力溢れる踊りがまた観られたのは本当に嬉しかったです。実はこのドン・キホーテの前日、アリスの舞台で、彼女が第二幕に出ているのを観ていました。そのまま三幕にも出るのかと思ったら、三幕では金子さんの役をクレア・カルヴァートが踊っていたので、本格復帰前に軽く舞台に出て、本番の感覚を取り戻そうとしているのかなと思っていたところだったのですが、その甲斐あってか、ドン・キホーテではキトリの友人役をしっかりと踊り切って、ファンとしては嬉しい舞台復帰を果たしてくれました。
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 それにしても、オシポワの状態は気になります。早く舞台に戻ってきてくれるといいのですが。

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by londonphoto | 2014-12-21 21:59 | バレエ | Comments(0)

オシポワのマノン/ロイヤルバレエ(2014/2015シーズン)

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 今年のロイヤルバレエの新シーズンは、マクミランのマノンで幕開けです。もう既に何度か観ているのですが、今日の公演は特別楽しみにしていました。今日のマノンはオシポワ。彼女がロイヤルバレエに入団したときには、彼女の踊るマノンというのは想像できなかったのですが、昨シーズンのロミオとジュリエットがあまりにも素晴らしかったので、一気に期待が高まりました。
 ちなみにこれは私だけの思いではなかったようで、今シーズンのロイヤルバレエのチケット予約で、一番チケットが取りにくかったのが他ならぬこのオシポワのマノンでした。発売日からものすごい勢いで売れてしまい、他の日程は今でも空席が目立っているのに、オシポワの公演だけ早々に売り切れ。マノンは私が最も好きな演目の一つなので、何とかオシポワの公演は良い席で観たいと思っていたのですが、なかなか思うような席が取れません。が、なんと直前になって最前列の席に一枚リターンが! 即座に確保して、今日は胸を躍らせながらロイヤルオペラハウスに向かいました。


 最初の第一幕、登場してしばらくはちょっと影が薄いというか、あまり個性が前に出てこないマノンでちょっとびっくりしましたが、デ・グリューと駆け落ちしてからの寝室のパドドゥはがらっと変わってものすごく積極的。気持ちがどんどん昂って愛情が溢れてくるという感じで、鮮烈かつ濃密、踊りすすむにつれて一気に華麗さが増していきます。ふとデ・グリューを見るマノンの眼差しがぞくっとするほどエロティックで、このパドドゥは圧巻でした。
 その後、デ・グリューが不在の隙にレスコーとともにやってきたムッシューGMを相手にするマノンは、打って変わって冷静。相手の財力に惹かれつつも相手との距離はしっかり冷静に意識して、関係と距離感を完全にコントロールしているという印象でした。

 続く第二幕ですが、今までに他の人では見たことがないくらい、オシポワのマノンは明らかにデ・グリューに気持ちが傾いています。チラチラと常にデ・グリューの様子を盗み見し、彼が寄ってくると明らかな心の動揺を表に出します。一方でムッシューGMへの態度は、明らかに「商売」上の愛想の良さに終始します。娼婦が客に対するのと、完全に同じ。
 ここは、他の人の踊るマノンだと、富を求めるマノンとデ・グリューに惹かれるマノンが、ほぼ五分五分で拮抗しているのが普通です。そのきわどいバランスがマノンに魔性の輝きを与え、ぎりぎりのところで再びデ・グリューのもとに帰ってくる場面にドラマの大きな展開をもたらすことで、続く二度目の寝室のシーンに(亀裂の入った緊張感を伴いつつも)再び甘美さももたらすことになります。しかしオシポワの演じたように、ここまでマノンがはっきりとデ・グリューに気持ちを残しているのが分かると、彼女が彼の元に戻ってくるのは既定路線という感じになってしまいます。続く寝室のシーンからは、だから甘美さは完全に失われ、二人の間にできてしまった取り返しのつかない溝だけが際立ちます。また、これだけマノンがデ・グリューへの一貫した愛情を示していると、マノンが帰ってきたときに彼女の腕輪に嫉妬してみせたりするデ・グリューは、あまりにも幼くて度量も狭い、どうしようもないダメ男に見えてしまいました。(でもなぜかダメ男ってもてたりするんですよね。世界って不公平。)一方のマノンは姉さん女房のように完全にデ・グリューの上に立っていました。


 最後の第三幕は、ある意味で「オシポワらしい」舞台だったと思います。この幕では最後の沼地のパドドゥが有名ですが、その直前、マノンを犯した看守をデ・グリューが刺し殺す場面があります。ここで、死んだ看守を目の前にしたマノンには明確な踊りが与えられていません。ここは各バレリーナが、素で演技をする必要があるのですが、この部分はオシポワはほとんど何もしていないように私には見えました。恐らく彼女の中には何らかの心象がイメージされていたとは思うのですが、それを踊りではなく演劇で表現するための方法論が、彼女にはまだうまくつかめていないという気がします。ここはデ・グリューの踊りもオーケストラの音楽も極めて緊張感が高いのですが、残念ながらオシポワのマノンだけ間延びしている印象でした。
 が、続く沼地のパドドゥになると一転。オシポワの見事な踊りが冴え渡ります。柔らかい体が美しく開き、伸びて、素晴らしく華麗に踊りが続くうちに、マノンの最後の生命の輝きが、鮮やかに華開いて舞台に満ちわたりました。

 全体としては、演技の未熟さと踊りの圧倒的な凄さ美しさが混在した、不思議な舞台でした。演劇面の弱さから、この舞台の出来をあまり評価しない人も中にはいるのではないかという気もしますが、私としては未熟、未完成というにはあまりにも魅力的な今日の舞台に、オシポワがまだまだ進化する余地を示したと前向きな印象を持ちました。今後数年が経過したときに、彼女がどういう舞台を見せてくれるのか、楽しみにしています。


 オシポワ以外のダンサーについても簡単に。今日のデ・グリューはカルロス・アコスタでしたが、ついに彼にもこの日がきたというべきか、はっきりとした肉体的な衰えが感じられてしまいました。舞台での存在感や演技力はいつもどおり見事なのですが、ソロで踊ったときの足腰の粘りが失われているのが本当に残念でした。
 マノンの兄レスコーは、直前までキャストが発表されなかったのですが、蓋を開けてみればティアゴ・ソアレス。さすがの踊りと演技でした。彼の酔っ払いは本当に面白いのです。そのレスコーの愛人役は、役デビューのクレア・カルヴァート。美しい人で踊りもとてもきれいなのですが、ちょっと雰囲気が真面目で重い感じ。ここはラウラ・モレラみたいに弾けた雰囲気の方が私は好きです。ちなみに今シーズン、ユフィさんもこの役を踊っていますが、とても味のある演技を見せてくれています。
 マノンを犯す看守役は、これをやらせると世界一であろうガリー・エイヴィス。いつもながらえげつないほど露骨な演技をぶちかましてくれました。

 なんだかんだと書きましたが、個人的には大いに楽しんだ今日の舞台でした。オシポワはもう一日マノンを踊りますが、ちょっと出張が重なって見に行けなさそうな様子。残念です…
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by londonphoto | 2014-10-08 09:02 | バレエ | Comments(4)

ロイヤルバレエ 2013/14シーズン終了

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 ロイヤルバレエの今シーズン最終日は今日で、この原稿を書いている今もその最終公演が行われています。でも私のシーズン最終日は昨日。演目はアシュトン振付の"The Dream"(シェイクスピアの夏の夜の夢のお話です)、ロイヤルバレエ所属のマリオット振付の新作"Connectome"、そしてジェローム・ロビンス振付の「コンサート」というトリプルビルでした。最初の写真はThe Dreamのカーテンコールから。
 この作品、メンデルスゾーンの音楽を好き勝手に切り貼りしていて、特に古今の管弦楽曲中の傑作である「夏の夜の夢」序曲は始まったと思ったら終わっているという余りにもひどい扱いのため、私がアシュトンを好きになれない理由の一つになっている演目でもあります。しかし複雑な人間関係を明快に演出してコミカルな作品に仕立て上げているという点では、やはり見事なものだと言わざるをえません。昨日の舞台ではオシポワがタイタニアを踊り、ゴールディングがオベロンを踊りました。オシポワはもう何を踊っても本当に魅力的で、彼女の生命の活発な波動が舞台を満たす場に居合わせるのは、一回一回がかけがえのない経験でした。この一年は本当に楽しませてもらいました。

 個人的には、今シーズン最も印象に残った舞台を順不同で三つ挙げるとすれば、オシポワとアコスタの「ロミオとジュリエット」オシポワとラムの「セレナーデ」、そしてユフィさんが急遽オシポワの代役を務めた「眠りの森の美女」でした。結局どれもオシポワがからんでますね。昨年後半あたりから一皮むけた印象のあるユフィさんの活躍ぶりもファンとしては大満足です。来シーズン、プリンシパルに上がることはあるのでしょうか。

 最終公演の最後を締めくくったロビンスの「コンサート」。今回初めて観ましたが、涙が止まらないくらい大笑いさせてくれた最高のコメディでした。写真では逆立ちしてもこの面白さが伝えられないのが何とももどかしいのですが・・・
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by londonphoto | 2014-06-14 05:34 | バレエ | Comments(2)

さざなみに浮かぶ幻影

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 ある音楽が使われているバレエの舞台に接して、舞台を観る前と後でその音楽の聴こえ方が決定的に変わるという体験を、バレエを見始めて以来なんどか経験しました。その典型は白鳥の湖のワルツ。かつてオーケストラで何度も演奏した曲で、かっこいいけど肉体的もパワーの必要な体育会系の曲、というくらいの印象だったのが、ロイヤルバレエの舞台を観て以来、絢爛たるダンスの圧倒的な快楽を感じずにはいられなくなりました。他にも、マイヤーリンクを観て、初めてリストの音楽に充満する狂気の凄味に気がついて、それまで苦手だったリストの音楽を好んで聴くようにもなりました。

 今回ロイヤルバレエのミックスビルでバランシン振付のセレナーデを観て、その同じことがまた起こりました。音楽はチャイコフスキーの弦楽セレナーデ。もともとこの曲は大好きな曲で、中学生の頃に初めて買ったオーケストラのスコアがこの曲というくらい年季の入ったお気に入りなのですが、このバレエの美しさに完全に虜になってしまいました。
 深い森の奥、人気(ひとけ)のない湖で繰り広げられる、静謐な息づかいの幻影の舞といった趣きの舞台なのですが、この世ならぬ透明感に満ちた舞台は、何度観てもその美しさで胸がいっぱいになります。
 この演目では三人の女性が主役のような位置付けで現れ、何らかの物語の予感のようなものをほのめかします。これがまたとても美しいのですが、そのうちの一人にオシポワがキャストされていました。彼女の踊りが、また本当に素晴らしいのです。
 話が前後するようですが、今回のトリプルビルは二種類のキャストが用意されていて、オシポワの踊った役は、もう一つのキャストではカスバートソンが踊りました。カスバートソンの踊りはとても清らかで、透き通った水のように透明な映像を湖面に浮かび上がらせるようでした。それにくらべると、オシポワの踊りは湖面にはっきりとさざなみが立ち広がって、そこから全く別の次元の新しい映像が浮かんでくるような、観る者の心を打ち震わせる動的な力を持つ素晴らしいものでした。
 こんな舞台を観てしまうと、もう音楽の聴こえ方が完全に以前とは変わってしまいます。芸術に関わることを喜びとする人間として、これほど幸福な体験というのも滅多にあるものではありません。冒頭の写真はそのカーテンコールより。下の写真は三人の主役のうちの別の一人を踊ったサラ・ラムです。
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 この次の演目が、ロイヤルバレエ期待の振付家、リアム・スカーレットの"Sweet Violet"でした。これは二年前の初演で観たときに強烈な衝撃を受けた作品で、切り裂きジャックのストーリーを題材にした演目です。ラフマニノフのメランコリックな音楽に乗って、最初から最後まで欲望と暴力が陰鬱に舞台を支配する重い作品ですが、そこに煌めく狂気の華が観る者を強烈に惹き付けます。
 この舞台では人の心に普遍的に潜む欲望や狂気をジャックという「登場人物」に擬人化し、画家のシッカートと彼を取り巻く人々の織りなすドラマを編み上げていきます。この作品ではプログラムを買ってもあらすじが含まれておらず、見る人ひとりひとりが、その演出の解題に挑むことになります。錯綜した人間関係とエピソードを一つ一つ解きほぐすのは容易ではなく、しばしば舞台に現れる幻覚や象徴が解題を更に難しくしています。今回集中的にこの舞台を見続けて、私もようやくそのかなりの部分が分かってきたというところです。とにかく「よく出来ている」としか言いようのない演出で、人の心の闇の持つ抗い難い魅力を見事に描き切った傑作だと思います。
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 この作品では、踊り子の役で崔由姫(チェ・ユフィ)さんが出ています。決して「きれいな」役ではありませんが、素晴らしい存在感でとてもいい演技だったと思います。
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 この二枚の写真、ご覧のとおり上と下の席から撮っています。この月曜日はイギリスの休日で、昼と夜に二回、異なるキャストでこの演目が上演されました。白状すると、このトリプルビルにどっぷりはまっていた私は、イギリスに来て初めてのダブルヘッダーをやってしまいました・・・


 ダブルヘッダーの合間に、コヴェントガーデンマーケットを歩き回りました。その写真も何枚かご紹介します。
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by londonphoto | 2014-05-28 05:40 | バレエ | Comments(6)

悲喜相半ば/息を詰めて見入ったローズアダージョ

 現在ロイヤルバレエでは眠りの森の美女の舞台が続いています。チェ・ユフィ(崔由姫)さん、高田茜さんがオーロラ姫のデビューを果たし、ユフィさんの優雅で可憐な舞台、高田茜さんの健気な舞台はそれぞれ二人が持ち味を出していたと思います。先日は久々にロベルタ・マルケスの舞台も観に行きましたが、普段技術が弱いと言われることも多い彼女が根性を見せて(失礼)、ローズアダージョの最後の部分、片足のつま先立ちでバランスをとるところで、四人目の王子に手を添えずにずっと一人でつま先立ちを続け、結局そのままフィニッシュしてしまいました。会場は大いに盛り上がって大喝采。楽しい舞台でした。
 ちなみにバレエに普段縁のない方のために、ローズアダージョの動画はこちらです。




 そして迎えた昨日の公演、オシポワがオーロラ姫を踊るというのでずっと楽しみにしていた日でした。が、当日の午後になって突然、オシポワが怪我のため降板することが発表されました。がーん。しかし悲しんでいいのか喜んでいいのか、代役は何とユフィさん。泣き笑いのような気分でロイヤルオペラハウスに向かいました。

 この日はさすがに幕が上がる前にケヴィン・オヘア監督がマイクを手に現れ、オシポワが怪我をして病院に向かったこと、直前の決定でユフィさんが代役を踊ることになったことなどを説明。何といってもトップスターの急な降板なので対応は随分丁寧でしたが、こんな状況でオシポワファンの人のユフィさんを見る目は厳しいんじゃないかとか(私もオシポワファンではありますが…)、彼女に相当な重圧が掛かってるのではなかろうかとか、前回ユフィさんがこの役を踊ったのは一ヶ月くらい前だしとか、これをきっかけに余計な心配で私のほうが急に緊張してきました。

 ところがところが。そんな小心者のファンの心配をよそに、ユフィさんはいつも通りの柔らかな笑みをたたえて舞台に可憐に登場。そのまま何食わぬ顔で優雅にローズアダージョを踊り始めました。こっちはもう息を詰めるようにして見ているのですが、彼女はとても自然な呼吸で普段と変わった様子もなく、最後まで余裕のある踊りできれいに決めてくれました! 私はもうただただ感激。そして会場も素晴らしく盛り上がって拍手喝采。変な話ですが、今まで彼女の踊りを観てきてこれほど嬉しい気持ちになったのは初めてでした。

 このあとは最後までユフィさんの魅力全開の舞台で、最後の最後まで本当に堪能しました。これまでは主役を踊っても、周囲に遠慮したような、悪い意味でまわりと合わせてしまう舞台が多かったユフィさんですが、去年の秋頃からその遠慮が影を潜め、自信に裏付けられた彼女の独自の強さが表に出てきたように思います。そして今回の代役での登板は、私が見てきた中でも、間違いなく彼女のベストの演技の一つでした。ユフィさんの一ファンとして、今回の舞台は輝かしい一夜として記憶に残る気がします。

 ちなみに怪我をしたオシポワですが、今のところ来週以降の公演のキャストには名前が残っているので、早々に舞台に戻ってきてくれることを願ってやみません。仕事の都合で残る公演は見ることができないのがどうにも残念なのですが・・・

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by londonphoto | 2014-03-29 09:07 | バレエ | Comments(10)

大輪の花

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 二日続けてのバレエです。今日はプロコフィエフのロミオとジュリエットでした。ジュリエットは今シーズンからロイヤルバレエに入団したナターリア・オシポワ、ロミオはカルロス・アコスタです。オシポワは以前ゲストとして白鳥の湖を踊ったのを観たときに、心理描写よりもフィジカルな明快さに重点を置いたような舞台だったので、それはそれとして(大いに)楽しみつつも、彼女がマクミランを踊るとどういうことになるのだろうかと、やや気になる面もありました。

 が、 — というこの「が」は本当に大きな「が」なのですが — 幕が開いてみると彼女の演じるジュリエットにものの見事に惹き込まれてしまいました。最初に登場する場面は、純粋で無垢な少女というよりは、極めつけのおてんば娘という感じで、これはある程度予想通りでしたが、人形を持って跳ね回るジュリエットからすでに目が離せません。あっと思ったのは仮面舞踏会で初めてロミオとジュリエットが二人で踊るシーンで、ジュリエットしか目に入らなくなっているロミオを翻弄し、彼の感情を煽る仕草は、今度は完全に小悪魔キャラ。早熟な魔性を振りまいていました。そして続くバルコニーの密会のシーンでは、妖精のようにどこまでも神秘的な踊りを繰り広げ、まるで夜露に結ぶ月影が人の形を取って踊っているかのような、透明で美しいパドドゥがいつまでも続くかのようでした。
 これだけでも既に頭がぼーっとなってしまうほどのインパクトだったのですが、圧巻はやはり終幕。ジュリエットのロミオに対する切実な愛情と、パリスに対する拒絶を、痛々しいまでに冴え冴えと描き出し、特に冒頭の寝室でのロミオとのパドドゥでは、ため息が出るようなしなやかで美しい動きが随所に現れます。そこから最後のカタストロフィまで、オシポワはジュリエットの心理を鮮やかに克明に演じ切って、この演目でもかつて感じたことがないほど深く印象に残る舞台でした。

 私がバレエを見始めてからまだ日は浅いのですが、それでも今まで可憐なジュリエットや意志の強いジュリエット、おてんぱなジュリエットなど、演じるダンサーによってそれなりに様々なジュリエットを見てきたつもりです。しかし今日のオシポワほどこの役の可能性を幅広く一人で演じ切った人は、少なくとも私の記憶にはありません。本当に素晴らしい舞台でした。会場にいた人々も、全員が固唾をのんで舞台を見詰めていたように思います。

 ちなみにオシポワのことばかり書きましたが、ロミオのアコスタも相変わらず素晴らしく、いつもながらの豊かな演技力でロミオを演じつつ、オシポワを見事に引き立てていました。また、脇役陣も充実していて、タイボルトのエイヴィス、マキューシオのセルヴェラ、娼婦のリーダーのモレラといった人々が舞台を盛り上げていました。細かいながらも個人的に嬉しかったのは、ジュリエットの乳母役がジェネシア・ロザートだったことで、彼女はジュリエットが薬のせいで死んだとき(実際には仮死状態ですが)、それを嘆く演技が素晴らしくて、舞台にぐっと深みが出るのです。
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by londonphoto | 2013-11-22 09:57 | バレエ | Comments(4)

ロイヤルバレエ/白鳥の湖/オシポワ&アコスタ

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 いよいよロイヤルバレエの新シーズンが始まりました。最初の演目は白鳥の湖です。初日は数日前でしたが、私の初日は今日。もともとこの日はタマラ・ロホの出演が予定されていたのですが、彼女が引退してしまったために(泣)チケットの発売時には出演者未定の状態でした。しかし、蓋を開けてみると元ボリショイバレエ(最近移籍したそうですが)のオシポワが出演するということで、ロイヤルバレエ以外のバレエ団には全く疎い私にとって、「外の世界」のダンサーを知るまたとないチャンスとなりました。
 そのオシポワ、明解な動作のキレが抜群で、これだけ一つ一つの動きがクリアに見えるダンサーは、ロイヤルバレエではあまり見かけない気がします。しかもその上動きが美しく、舞台と客席を覆い尽くすオーラも圧巻。もう溜息しか出ません。ストーリーを巧みに語ったり、心の奥の感情の襞の細部まで描き尽くすという点では物足りないものもありましたが、それを全く忘れてしまうくらいの美しい踊りを楽しみました。

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by londonphoto | 2012-10-11 08:19 | バレエ | Comments(4)